月に映りし飛鳥。

 ほぼ毎日拝見させていただいている「とりあえず月配列とかのブログ」さんにて、今回Rayさんが放ったメッセージに関して熱く語っています。


 「追悼:飛鳥が死んだ?


 タイトルはキャッチーですが、ujiroさんから見た「今までの飛鳥・これからの飛鳥」について、とても丁寧に書かれています。
 飛鳥の思想…というよりも「姿勢」でしょうか、それがいろんな方に伝わって居るんだな、ということを知ることが出来るはずです。
 飛鳥の人にも、月の人にも、あるいはそうではない人にも、是非とも目を通していただきたい記事です。


 で、翻って私は…昨日など、4行しか書いていないんです。たったの4行。
 1年も飛鳥を使っているせい…かどうかは不明ながら、今の楽ちんな環境になれてしまうと「これが標準、これが当たり前」になってしまって、なかなか「飛鳥の有り難み」というものを意識できなくなってきてしまうのかもしれません。


 インターフェースというものは、とても不思議なものです。
 手袋のようにぴったりフィット*1するものを見つけてしまうと、それが手元にあることがいつしか「当たり前」になってしまう。
 そして、その手袋を「忘れてしまった」ときに感じる、指の痺れに気づいてから、始めて「ああ、手袋が恋しいな…」などと思い直すわけで。


 思い直せば、あの時みんなで「290版でストップしてくれ!」と叫んでしまった訳ですが、一人一人が心の内で叫んだ言葉は全員一緒ではないはずなんですよね…。
 一人一人が飛鳥に対する微妙に異なった要求を持っていて、でも「(Rayさんが納得していない事は承知の上でもなお)今のままでさえも十分魅力のある配列に仕上がっている」と思ったからこそ、ああいう騒ぎになってしまったのではないかという気がしています。


 今まで、これほど多くの人に評価されて、これほど多くの人に行く末を心配された配列が、かつて存在しただろうか…と、何度も考え直していたりする自分がいました。
 最適な配列に関する問題というのは、囲碁・将棋と同じで「まだまだ計算だけで割り出せるほど単純ではない」という事を、改めて思い知らされた次第です。

*1:Firefoxの宣伝文句ですな、これは。