かえで****あすか配列のつくりかた──構想編、または妄想編。
(元ネタ:(思考実験)『バスケット方式』で作った配列を、さも『優先順着席方式』で作ったかのように紹介するとか、そーゆーのってアリなんだろうか。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:「かえで****あすか」について、速度コンテスト?をやります。 - 雑記/えもじならべあそび)
(現実:(memo)「かえであすからしさ」とは何か……。 - 雑記/えもじならべあそび)
……ってことで、ためしにこの方法で「かえで****あすか配列」が出来上がるまでを紹介してみたいと思う。
『バスケット方式』でガラガラポンッ!と作った配列を、ホントに『優先順着席方式』で作ったかのように紹介できるものなのかどうか……ってのをテストしたいのもあるけど、そーゆー素材がないと「震災で失った打鍵量を取り戻せない」ってゆー都合もあるので。
……そんなわけで、このシリーズはしばらくしらけた感じで進行すると思いますけど、基本無視してください。
ちなみにこのネタ、↓の小さい方(あすか)が喋っているものだと思ってください。
そうじゃないと、『バスケット方式』で並べたものを『優先順着席方式』で紹介しようという悪魔の囁きに、私自身が飲み込まれてしまいそうなので……あくまでも「ネタはネタとして」書きたいので、文面がお見苦しくなる点についてはご容赦いただきたく。
さて、今日から「かえで****あすか配列」を作ります*1。
今回作る入力法は、なまえを「かえで****あすか配列」にします。
「あすか」は私の名前。誰が作ったのか判るようにするには、作者の名前を含めてしまうのがお手軽ですし。
「かえで」という言葉は、以下の考えから選びました。
かえでの葉は「てのひら」を連想させるものです。
手指に優しい入力法を求める私にとって、かえでの葉は「初心を忘れないためのマーク」でもあります。
木の葉の色や形、大きさが色々あるように、私たちの手のひらも、人それぞれに異なっています。
人それぞれにぴったりとフィットする、その人自身にとっての優しい入力法を、どのコンピュータでも確実に使える……という、そんな時代が来ることを、私は願い続けています。
みんなにフィットするものを作る!なんて大それたことは考えずに、『私に近い人』にとってキモチイイ方法はなんだろう?って考えをもとにして作ってみたいと考えています。
身長154cmの私が作るので、私が使うキーボードには17.5mmピッチのものを選んでみました。
そうしておけば「私よりも背が大きい人は18.5mmピッチのキーボードを使う」という手が使えるし、「私よりも背が小さい人は16.5mmピッチのキーボードを使う」ことができるので、ちょうど身長差をカバーできますし……。
「****」(フォースター)は、ひとまず「鏡の国のアリス」からヒントを得て、左右逆にしたものを作ってみよう!と考えています。
もしも使いにくかったときには左右逆にすればいいかもしれないし、利き手とかが関係ある気もするので、ここは念のため、と。
触る、感じる、確かめる……。
いままでPC用とケータイ用をあわせて20種以上の入力法を作って試してきた*2……のですが、そんな経験を通じて『入力法って、たぶんこうあるべきだよね?』ってゆーところが見えてきたので、そこをまず箇条書きにしてみたいと思います。
配列を作るうえでは、そーゆー『感触・知見』があって、はじめて『配字方針』が決まりますし。
キーボードに割り当てる文字の数は、『親指シフト』のカナと、和文用記号を混ぜたものにする。
一回の操作で拗音とかを出したりする入力法、すごく憧れる……んですけど、ジレンマに駆られて採用できそうに無いという結論に到達してしまいました。
- 中途半端に実装すると、実装してない部分を打つための回避手順を普段使いする癖がついて、さっぱり効果が出ない*3。
- ローマ字入力をしているときに、いくつかの手順があってもそのうちひとつしか使わないことに気づいて、『使いもしない手順を残すなら、それの枝は剪定するほうが効率よく打てるよね?』ってツッコミたくなった。
……とまぁ、こんなところの予感と感触があって、「かえで****あすか配列」では拗音の1操作入力を検討しないことにしました*4。
濁音や半濁音の1操作入力はどうしよう?って考えたんですけど、こっちは分離しなくてもいいかな……もともとローマ字入力じゃ(半)濁点を後打ちしないけど何とかなってるし、間違えそうなところだけ関連付けておけばいいんじゃね?みたいな。
そんなわけで、基本の文字数は「親指シフト」と同じ、80文字級にしよう、と。
で、あとは「和文記号」だよね……まぁ、この辺はノリで決めよう。
「カナ」というパズルのピースを床にぶちまけて、なんとなくカップリングについて妄想してみる。
80ピース級のパズルをぶちまけて、ボーっと眺めます。
ピースを拾っていくと、なんか「右手と左手で、やってることが違う」んですよね……なんというか、アリとキリギリス?みたいな、そんな感じで。
私は右利きなので、右手でピースを拾い、左手ではピースを押さえてみたり……そうか、こういう「差」にフィットするように、カナのピースを組み立てればいいじゃん、と。
ええと、カナのカップリングってゆーと、いろんなのがあるよね……。
- 攻めと受けの関係がリバーシブルにちょくちょく変わって、濃密に絡み合うカナ同士。
- 攻めと受けの関係が決まっているカナ同士。
- あるカナの真似っこばかりしてるカナ。
……とかとか。
……ってことで考えると、私みたいな右利きにとっては、『攻め』のカナと『リバーシブル』のカナを右手に割り振って、『受け』のカナと残り物は左手に割り振れば、目くるめく官能の世界がいろんなカップリングが無理なく成立するってことになるな、よしこれで行こう。
そうだ、最初に2〜3文字だけ決めよう。
ええと……カナの出しゃばり度合いって、ざっくり順番を見ると、どーなってるんだっけ?
ひらがな自体は表のとおり90文字弱存在する。そのうち、この日記における文字の使用頻度は「いうんかしとてなのはたすにでき」のみで49%、「いうんかしとてなのはたすにでき、くまっがるもこつ。じれりーょ」のみで、全体の73%に達する。ひらがなの使用頻度は非常に偏っている。
(from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20060919/1158684702 )
ふーん……そして、カップリングの頻度は、こんな感じなのか。
そーか……そうすると、さっきの【いうんかしとてなのはたすにでき、くまっがるもこつ。じれりーょ】ってのを、ざっくり分けてみると……こんな感じかな。
リバ | いんかとのはたすくこ |
---|---|
攻め | してなにできまもじり |
受け | う、っるつ。れーょ |
真似 | が |
……こんなかんじ、かな。
あーでも、『拗音は1操作にしない』んだから、その分工夫しなきゃダメか。
えーと……受けのうち強烈なのは【う】だから、これは左手担当で決定かな。そうすると、【う】を攻める【ゃゅょ】は右手にして、さらに【ゃゅょ】を攻める【きぎしじちぢぢにひみり】は左手にすれば……って、そんな単純でいいのかなぁ。
【きぎしじちぢぢにひみり】は攻め属性なんだけど、右手にはもうリバーシブルがひしめき合うことが目に見えてるし、【きぎしじちぢぢにひみり】は【う】を直接攻めるってゆーキャラじゃなさそうだから、全部まとめて左手担当でいってみよう。
そうすると、その中にある【し】も左手か……。
この感じだと、たぶん【い】は右手担当なんだろうなぁ……でも、まだ自信が無いや。
もうちょっと考えてみよう。
うーん……もうちょっと全体の印象を捉えたいなぁ。
カップリングの頻度を、ぱっと捉えてみると……全体の絡み具合ってのは、こんな感じ、かなぁ。
50音表の「行」でまとめようとすると、なんかしっくりこないので、とりあえず「段」でまとめてみたけど、ほんとにこれでいいのかな。
アの段──なんか……すごくリバーシブルばっかりな印象。ざっくり右手担当!って感じ。
イの段──攻めな【きぎしじちぢぢにひみり】は、諸事情で左手担当!って決めたけど……リバーシブルな【い】だけは、絶対右手だよね……。
ウの段──イの段とは、まるっきり逆という印象。受けの【う】は絶対左手だけど、ほかは全部攻めかリバーシブルっぽい……ほとんど右手担当な予感。
エの段──なんとなく、受けっぽい……左手担当、かな。
オの段──バリバリの攻めって感じだから……右手担当で。
ホント、こんなテキトーでいいのかな……。
まぁ、パズルのピースをくっつけてみて、あわなかったら変えてみればいいだけだし、とりあえず今日はこんな感じで。
──後日続く。*5──
【2011年06月19日追記】
ただいま、『バスケット方式』で作った配列を、さも『優先順着席方式』で作ったかのように書いてみるテストを、(かなりざっくりなのですが)やっているところです。
後続の記事は↓になります。
なお、先頭記事は↓になります。
*1:ここは、2011/04/30 22:50に追記しました。
*2:雑記じゃない方──website/えもじならべあそび@website──に、そのころテストしたものが残っています。
*3:数字的なことを言えば、『拗音の独立定義化』はコスパが悪すぎて、1定義あたり0.026%しか効果が無い(真面目に117個定義しても3%しか効率良くならない)んですよね……これが『(半)濁音の独立定義化』ならコスパは良くて1定義あたり0.44%の効果がある(25個定義すれば11%高効率になる)、と。学習に対する効果の『桁』が文字通り1桁違う(ので学習維持コストも1桁違ってもおかしくない)という都合があります。そして、「かえであすか」が目指す『攻め・受け・リバ』区分は、拗音を『流れで』打つ考え方とぴったりフィットする考え方になるはずなので、拗音の独立定義を「しない」ことによる「デメリット」が顔を出さなくて済むはず、という算段もあったりします。
*4:ここは以前から「ローマ字系の拗音同時打鍵入力法」で確認していたこと。後に「かえでおどり配列」を追試してみて、私が得る感触としてはブレていなかったことを再確認したところです。もちろん、人によってはこういった制限がデメリットに感じない方もいるはずなので、あくまでも「私個人にとっての感触」でしかないですけれども。
*5:以降は、具体的に頻度順で文字を置いていく話に移る予定……たぶん。