はじめて「非拡張ローマ字入力に関する、美しい擁護」を拝見した。
(言及:ローマ字の利便性とブログの普及)
この件はシャドールームさん経由で知りました。
「解りやすい」という意味での話は既に色々と拝見してきたつもりでいましたが、今回は今まで拝見した記事との「方向性の違い」に惹かれました。
事実関係云々については「それぞれ個々人が思うとおりの印象がすべて」だと思います。
そして、実際にはさまざまな要因が絡み合っているはず──誰かの言葉は、全ての事実のうちの一部分のみを指している──ということも。
そういったことを含めたとしても、今回拝見した【ローマ字の利便性とブログの普及】という記事には、色々と考えさせてくれる興味深さがあると感じました。
そこで、ひとまず「私が勝手に感じたこと」を、今ここに記してみたいと思います。
主観を重ねていって「客観」になりうるかどうか、ということについては、未だに興味がありますので。
相沢かえで、12歳。
私は始め、JISかな入力を使っていました。
ローマ字入力については「面倒」という印象だったような気がします。
「とりあえずローマ字入力が普及した理由」の取り掛かりについては、安岡先生の記事が、明快な答えを示しているように感じています。
http://slashdot.jp/~yasuoka/journal/308687
相沢かえで、15歳。
ローマ字入力の普及度合いを決定的にしたのは、もしかすると「NECのPC-98x1シリーズについていたキーボード」と「MS-DOS」にあったのかもしれません。
JISかな入力で使うには結構辛いキーボードと、MS-DOS操作のために英字配列を覚える必要性があった事とが重なり、ローマ字入力に乗り換えました。
相沢かえで、18歳。
いつの間にかNECのPC-98x1が収束したことに連動して、キーボードもワープロ時代に近い形へと戻りました。
さらに、マウスで操作できるWindowsが普及し、またURLを直打ちするよりも「検索」するほうが楽だと知ったことなどにより、ローマ字入力をし続ける必然性が消えてしまいました。
相沢かえで、24歳。
ソフトウェアを一つ入れるだけで「自分で設計した入力法でも使える」時代になりました。
それを知ってから、色々と試行錯誤してみたものの、結局自分では納得できるものがつくれませんでした。
相沢かえで、25歳。
半専業の方が7年かけて製作した「飛鳥カナ配列」というものを使うようになりました。
その前には親指シフトも練習したことはありましたが、これについては「私には合わない」という感触が残りました。
相沢かえで、27歳。
ケータイでの日本語入力法について、納得できるもの──かえで携帯配列──ができたので、今はそれを使っています。
ブログの普及。
当初はパソコンからの更新が主だったのかもしれません。
一方で、ブログ数が激増した背景には「ケータイから更新できること」が、大きく関与していた可能性があるように思われます。
「写真と短い文章」と「思い立ったらすぐ更新」を実現するには、ケータイのほうが楽ですので。
ケータイでは入力法に関する大きな争いもなく、今パソコンでローマ字入力が普及しているのと似た事情から、「かなめくり入力」という入力法が普及しています。
ケータイとパソコンの関係を見る限り、日本語入力法がブログの普及と関連するのかどうかという点については、答えを見つけられない可能性があるように思います。
ローマ字入力が普及した、もう一つの理由……?
もともとあった日本語入力法の中で、「右利き」にとって使いやすい入力法が、いわゆるローマ字入力以外にはなかったのではないかな……という印象を持っています。
もちろん、これは単なる印象でして、全く確証はありません。
とはいえ、いま様々に開発されている入力法には「右利きを意識した入力法」もあります。
将来的には、ローマ字入力以外にも「選択肢が増える」可能性があるのではないかな……と感じています。
以上、日本語入力オタクとしての戯言でした。