20色展開のシャープ製「PANTONEケータイ」は、テンキーにもこだわりが。
(参考:20色のカラーバリエーションを用意した「812SH」)
auで主に採用されている「ただデカいだけ&ただ中央が凸んでいるだけ」のテンキーにはイマイチ疑問を持っていたのですが*1、この手のデザイン刷新をやってみせた端末があります。
それはシャープのソフトバンク向け「PANTONEケータイ」812SH。
色の展開については、個人的にこちらは「うーん……」という感じ。世間的な受けは良さそうだと思いますので、その方向性ではよいと思います。
カラフルなケータイといえば、昔Panasonicが出したKX-HV210のキャラメルオレンジ色端末を持っていたのですが、この手の特別色を乗せるために使う「ベースとなるプラスチックの色」は表面色と異なる場合が多いので、色が禿げてきてしまうととても格好が悪いんですよね……大抵、色をおおむね合わせることができるのは「マットホワイト」と「マットブラック」あたりに限られそうで、それ以外を選択する場合にはある程度の割りきりが必要かもしれません。
PANTONEが関わっているとのことで、この手の色禿げ対策/ベースカラーの選定には相当に気を使っているはずですが、限界はあると思いますので……購入前にモックの電池蓋を開けてベース色をチェックするとか、そういう対応は必要かもしれないなと感じました。
一方で、手放しで喜びたい点は「アークリッジキー」という独特のキー形状を採用したことかも。
20色のカラーバリエーションを用意した「812SH」の集合写真で「キー配列」という写真が掲示されているのですが、ケータイでタッチタイプをやりやすくするために必要な「デザイン上のツボ」をうまく立体的に表現していて、とても興味深いつくりになっています。
シャープ系の端末といえば「au W41SH」タイプのコンパクト鍵盤か、あるいは「Softbank V905SH」タイプの横方向に連なった鍵盤で統一しているらしく、縦方向にキーが密着している「ドームキー」タイプの鍵盤はあまりなかったと記憶しています。
これはおそらく「ドームキー」による触鍵性を嫌っていたのだと思われますが、「アークリッジキー」のやり方であれば、大きなキーでも縦方向の密着がそれほど気にならず、これはうまい仕掛けだな……と感じました。
突起型のドームキーと比べて、段差型のアークリッジキーでは「指に掛かる圧力」が比較的平坦化されるので、長文メールを打つ際には「指に対する負担具合が」だいぶ軽く感じる(=指が痛くなりにくい)だろうと思いますし。
それと、横方向について「キースプリッタ」をうまく生かしている点は、従来のコンパクト鍵盤のやり方からさらに進んでいるようで、こちらも良さそうに思います。突起型と比べると指をガイドする性能が落ちがちな段差形キーの欠点を、うまくフォローしているのがいいですね。
手持ちのW-ZERO3[es]は「縦方向はドームキーもどき、横方向は連なりを持つ鍵盤」だったりして、触鍵性が壊滅的にダメな状況だったりするところが惜しいと感じていました。
ここは、812SHと同等のテンキーが付いたW-ZERO3[light]*2の登場を期待したいところです。
小ネタ。
PANTONEという会社は、色に番号をつけている会社(?)で、なぜか色材(インク)の販売は行っていないようです。
色に番号をつけるという概念がどこから生まれたのかは定かではありませんが、「色に関する国際共通語」という扱いを受けることがあるようです。
それと、日本国内にも似たことをやっている会社はあるようです。
後者には、「なぜこういうものが必要なのか」ということが簡潔に説明されています。
……って、これで説明としてあっているかどうかは微妙ですけど^^;。