知らないこと それはとても幸せなこと

(トラバ先がないようなので、適当に……)

 きっこのブログ - アメリカの言いぶんを読んで、ふと思った。


 たまたま向こうの国では「消毒薬は毒だ」が一般化していて、たまたま日本では「狂牛病は危険だ」が一般化しているだけ……なのかも。
 結局は「しらないしあわせ」なのだと思う。
 知るということは「旧きを忘れて新しきを知った」と等しいようにも思うし、ここはどうしようもない気がする。


 いや、キー配列にもそういうところがあるんだよな……と思ったもので、つい。
 実際、こうやって「導入時に苦労してでも、跡から楽をできる方法が存在する」ってことを知らなければ、多分そのままイライラしつつ標準ロマかなを使っていたはずなんですね、自分は。
 (当時は)JISかなにも戻れそうな気もしなかったし、かといって「異なるインターフェースを使い分けるなんて絶対に無理」だと信じていたから疑うこともしなかったわけで。
 AZIKを導入したときにも似たことを考えてました。楓配列のページ最後尾に書いた、

拡張ローマ字入力『AZIK』-『ACT』は、「使い慣れたQwertyローマ字入力でも、カナ配列なみの省打鍵ができる」ことを見事証明して見せた配列で、「っー」の配置はAZIKのイメージを元にして配置しました…私はこれが元でカナ配列への回帰欲がかなりそがれていたことは事実です(悪い意味ではなく、確かにこれでも十分だと思えるだけの効果があります)。
 …結局は「スペルをど忘れてしまって困る時がある」「使っていると撥音拡張と二重母音拡張をよく使う単語を重用するようになってしまいやすい」という問題点以外には、特に欠点もなく、仮に私が英字配列を多用する職に就いていたならば、多分死ぬまで(!)使っていたはずです。
(from http://www.eurus.dti.ne.jp/~yfi/keylayout/medichara.html )

というコメントは、今でも偽り無く自分にとっては真実なわけで。


 「知って欲しい!」という意思はあるけれども、自分と同じ導入時の苦労を「特に強調して説明することなく」勧めてしまう勇気はさすがに無いので、積極的に何かをプッシュするのは(今の自分には)無理かな、と思います。
 メリットとデメリットを「自分なりに天秤にかけて」キー配列を選択していただければそれ以上にうれしいことはないわけで、今はとにかく「納得いただけるようにするためにはどういう資料・説明方法が必要なのだろうか」ということばかりを考えています。


 今取り組んでいるところというと……うーん、「多くのキー配列を同じ方法で習得/説明できる方法を探している」という感じでしょうか。
 ローマ字入力のための「かな→キー対応表」を飛鳥/NICOLAと同じフォーマットで作成してみたり、無い知恵を絞って「かえで式」を多配列に展開しようと試みてみたり……色々と失敗しまくりな状況ではありますが、とにかく「同じ概念・同じフィルタを通して異なる配列を知ることができる」状況を作り出してみたいと考えています。


 「それまでの常識」に近く、なおかつ「より楽が出来る」インターフェースがもっとも優れていると感じることが真かどうかはさすがに確証が持てなくなってきたのですが(というかこの部分を使い回ししすぎて、自分でも食傷気味なのですが^^;)、私はやっぱり「似ていること・移行しやすいこと」を探して提示してみたいと、今でもそう思います。

 「お前らが知らないこんなに良い方法があるんだぜ!」

よりも、

 「似た手順で少しだけ楽な方法がありますよ〜。」

の方が、より「興味を惹ける」のではないかな?と。
 うまくいくかどうかは解りませんが、もう少し色々と実験してみるつもりです。


 #……シマッタ、また内容が似通ってしまいましたな。しかも結論に至っては「なぜ他配列の欠点をあげつらって比較することに意味がないのか?という疑問に(勝手に)答えてみるテスト。」とだいぶオーバーラップしてるし……うーん。しかも始めはメモ目的で書いていたから、途中で妙に転調してるし^^;