快適な睡眠をとるための【枕】と【寝具】に関する話がテレビで紹介されていた。

 テレビ「主治医が見つかる診療所」で、【名医がアナタの枕を作ります】という話が。

体内時計の話。

 遠藤拓郎氏は「洞窟実験により発見された、25時間の体内時計」を補正するために、午前4時から午前9時までの間に「定期的に光を浴びる」ことと、夜間になるべく光を浴びないことを紹介。
 夜間に光を浴びると性ホルモンの生成を抑制できず、夜間勤務看護士の乳がん率が30%近く上がったという話を提示。
 睡眠時間帯は11時か0時から6時ごろまでの実質6時間が理想で、体の睡眠と頭の睡眠を半々に取るためにはこれを短くするべきではない。短くするとアタマの睡眠と体の睡眠を同時に取ることになるが、両者は相対する状態により実現されるため、結局両方の睡眠が互いの睡眠状態を阻害し、両方の睡眠がまともに取れない状態になってしまう……と。
 ……個人的には、特に目新しい発見はなし。

枕と寝具の話。

 整形外科医の山田朱織氏は、父親の代から枕を研究しているらしい
 氏は“寝返り”の大切さを指摘している。寝巻きと寝具は「体にまとわりつかないさらさら素材であること」が重要であるとしている。キーポイントをまとめると、たぶん【大きなしわが寄りにくい素材&敷き方を採用する】【体重で大きく凹む素材をすることは仕方がないが、凹んだままの形を記憶してしまう素材は使用しない】あたりだろうか。
 枕の高さは3〜5mmごとに変わってくる。
 腕を組んで、ひざを立てた状態で寝返りを打ってみて、「寝返りしやすい」枕がいい。
 敷物や掛け物が硬ければ、さらに高めの枕が必要になる。
 枕の幅は50cmぐらい必要、下手な形状は採用せず、完全フラットが良い。

体と重力の間にある【ヒューマン・マシン・インターフェース】……じゃなかった、【ヒューマン・フロア・インターフェース】全体を見ることが必要、と。

 ……これらを踏まえて「寝返りしやすい方が良い」となると、低反発枕(今はこれを使っている)や低反発マットレスは全然ダメということで確定なのかも。低反発素材は「体重によって容易に形状が変形し、かつ緩い形状記憶を実現してしまうため、寝返りを打ちにくくしている」のだから、まるっきり逆のことをやっている……と。
 ……低反発枕にしてから「寝返りしにくい&悪い夢を見る機会が増えた」とも思っていたのだけれど、それ以前に使っていた枕が「中央にいくほど高い枕(詰め物をして使う枕は大抵そういうもの)」で寝返り返しができなかったから、あれも今のやつも両方ともダメ、ということか。
 「医者が作るオーダーメイド枕」は測定費3,150円+制作費15,750円(両者共に保険適用外)らしいけど、番組上で紹介された理屈は十分理解可能で矛盾もなく、コストに見合う気もする。
 医師が枕を作るための測定工程を実演していたのだけれど、詰め物には3〜5mm厚ポリウレタンシートを初めとする高反発&非粒材系シートを3種使用して、【高反発シートを適宜積層して、必要な高さの枕を作る】方法を取っている……から、出来上がる枕は「上から見ると正方形を2つ並べた(奥行き25cm×幅50cm)ぐらい?*1」で、高さは見ても良く解らなかった……「頚椎が15度の角度になる状態が最適」とか言っていたけれど、そこから高さは推測できず、ということで。

自作PCキット】があるのだから【自作枕キット】があっても良いのかもしれない。

 枕を作るためのキーポイントは【身長と体重】で、そこからある程度の高さは推測できる……ということは、ここは既に関数化されているのかも。
 後は実際に「腕組みをして、ひざを折り曲げて高くした状態」から寝返りをしてみて、右向き←→上向き←→左向きの180度転換を「スムーズにできる」高さの枕にすればよい、と。
 手順をつくって一週間ほど試行錯誤すれば、自分にとって最適な高さが見つかるかもしれない。
 ……とすると、フリーサイズカバーと「詰め物シート」をセットにした「自作枕キット」というのは十分にありえる……のかも?
 http://www.makura.co.jp/joken.html
 上記のような医用枕の効果は得られないけど、高さ調整できる枕というコンセプトはどこかにキチンと根付くべき……なのかもしれない。

*1:奥行きはテキトーに書いていたのだけれど、これできちんと合っていた様子。