かえで****あすか配列のつくりかた──ねぇ、苦手だって自覚があるのになぜがんばるの?どんなにがんばっても平均以上にはなれないんだから、いっそ得意なことで頑張ればいいんじゃない?

(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──ゆびさんは、たぶん常に正しい。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──かなさんの言うとおり!に、してみた……。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──のこりものには、ふくがある? - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──『きょうれつなかいかんが、(あ)たまのなかにつき(ぬけ)ていくの(……)これいじょう(さ)れた(ら)もう、(あ)たまがまっし(ろ)になって、はじ(け)るかも(……)。』 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──『すきでしかたないの(……)うんと(あ)いして(。)』 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──アイツに『だからぁ……なんで「キモチイイ?」って訊き方なの?それって演技の強要だよ!?』と囁いてみたい。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──構想編、または妄想編。 - 雑記/えもじならべあそび)
(元ネタ:(思考実験)『バスケット方式』で作った配列を、さも『優先順着席方式』で作ったかのように紹介するとか、そーゆーのってアリなんだろうか。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:「かえで****あすか」について、速度コンテスト?をやります。 - 雑記/えもじならべあそび)
(現実:(memo)「かえであすからしさ」とは何か……。 - 雑記/えもじならべあそび)

 毎度のように、このネタは↓の小さい方(あすか)が喋っているものだと思ってください。

 これは思考実験です。現実の配列設計を正しくトレースしているわけではありません。


 ……ええと、前回はここまでかなを並べてみました。

アンシフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ── ■_ と_ は_ ば_ ■_ ■_
C ■_ ■_ う_ ■_ ■_ ゆ_ ん_ い_ か_ た_ け_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _ゃ _っ _ょ _ゅ _め …… _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

右シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ぞ_ そ_ こ_ ご_ ぽ_
C ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ く_ の_ つ_ ほ_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _■ _■ _を _ど _■ _ぼ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

左シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ よ_ ■_ !_ ■_ ■_
C ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ず_ す_ ま_ で_ げ_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _や _が _、 _。 _? _■ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _


 右手側、ちょっと違和感もある気がする……けど、このまま左手側のカナならべをはじめてみたいと思います。

── 左手 右手
カナ きしてなあれにじさらえぎせぜちぢねひびぴへべぺみりおぐざだづぱぶぷわ ぬろるもふむ
移動方向と理由 移動した文字
左→右、イメージ起因
右→左、イメージ起因 なあさらおわ
右→左、文字数制限起因 ぐざだづぱぶぷ


 ……さて、かえであすかでは、以下のように大まかな左右分担を行っています。

アの段──なんか……すごくリバーシブルばっかりな印象。ざっくり右手担当!って感じ。
イの段──攻めな【きぎしじちぢぢにひみり】は、諸事情で左手担当!って決めたけど……リバーシブルな【い】だけは、絶対右手だよね……。
ウの段──イの段とは、まるっきり逆という印象。受けの【う】は絶対左手だけど、ほかは全部攻めかリバーシブルっぽい……ほとんど右手担当な予感。
エの段──なんとなく、受けっぽい……左手担当、かな。
オの段──バリバリの攻めって感じだから……右手担当で。


(from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20110430/1304096669 )

 こういう風に振り分けると、当然「右手が忙しくなる」のは、目に見えてます。
 普通、日本語入力に限らず入力法を作るときって、「単位時間当たりの性能を良くするために」左右の手を同じぐらいに使うようにと設計するのが定石……なのですが、かえであすかではそれを目指そうとしませんでした。
 理由は概ね以前に書いたとおり……なのですが、それとはちょっと違う視点での理由も重なっていたりします。


 私はもともと「欠点を矯正させて、誰もが1人前の仕事をできるようにする」ってゆー考え方に、まったく共感できていなかったりします……もちろん、私との間に利害関係?のないところでそーゆー考え方をしている方が居ることについては全然気にならないのですが、少なくとも私はそれを良しとはしていません。
 私にとっては「利点は伸ばし、誰もがある分野で3人前の仕事をし、本人が苦手な部分は相互フォローで補う」ってゆースタイルを実践しようとしています。そういった考え方は『けん盤配列』に対してもまったく同じく考えていて、【左右の手の器用さの差】とか【各指の器用さの差】とかを、訓練などで補正したりせず、あえてそのままのバランスで活用したいと考えていました。
 現実世界の人間関係で後者を実践するには、超絶サーバントな管理者が必要になってしまって現実的ではなくなる……のですが、一人の人間がけん盤配列を操作することだけを考える場合、その中の調停については『けん盤配列を変えてみて、評価打鍵して見て、ダメだったらいろいろ入れ替える』って方法で、けっこう現実的に後者の方法を実現できるんじゃないかと期待してました。
 ……と、そういった考え方を、私なりにけん盤配列へと持ち込んだものが、先に示した「攻め」「受け」「リバ」ってゆーかなの分類方法だったり、いままでの緩い配字方針だったりするわけです……たいていの人は、利き手のほうが器用さも力もあるはずなので、それをありのままに利用しよう、と。


 そんなわけで、かえであすかでは「右利きの人にとって使いやすいように、右手にがんばってもらおう。左利きの人に対しては、左右鏡面配置の配列を使っていただけるようにしよう。」という、2つの配列を提案するスタイルをとろうと考えました。
 今作ってるのは、言わば「かえでライティあすか」なのですが、これが完成したら左右をひっくり返して「かえでレフティあすか」を提案したいと思っています。
 ……と、脱線はここまでにして、と。


 ようやく、左手側について「かなの住処」を探し始めてみたいと思います。
 まずは……「昨日、今日、明日……いつでも君のことだけ見つめてる。いつでも君のことだけ愛してる。」ってだけ打てるようにしましょう。
 想いを囁くために作る……ってことも理由のひとつなのですが、こーゆーちょっと文語体っぽいところがつまずいてしまうと、口語体でしか打てない状態になって後々泣きを見るかもしれないですし。
 そうすると、今住処が決まってるかなは【──とはばうゆんいかたけゃっょゅめ……ぞそこごぽくのつほをどぼよ!ずすまでげやが、。?】なので、これから住処を決めなきゃいけないカナは……【きあしみだて るも】の8文字ですね。
 まずは左手側になってる6文字だけ並べてみると……こんな感じかな。

アンシフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ── ■_ と_ は_ ば_ ■_ ■_
C き_ し_ う_ て_ ■_ ゆ_ ん_ い_ か_ た_ け_ ■_
B _■ _■ _み _■ _■ _ゃ _っ _ょ _ゅ _め …… _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

右シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ぞ_ そ_ こ_ ご_ ぽ_
C ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ く_ の_ つ_ ほ_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _■ _■ _を _ど _■ _ぼ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

左シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ よ_ ■_ !_ ■_ ■_
C だ_ ■_ あ_ ■_ ■_ ■_ ず_ す_ ま_ で_ げ_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _や _が _、 _。 _? _■ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _


 「う」はDに固定だから、右手のときと同じで「うの右側か、左側かで、機能を分けちゃう」ほうが、混乱せずにすみそうな感じ。
 そんななかで【きあしみだて】のうち「て」は、右手側で言うところの「ん」とおなじ位置がピタリときたようなので、ここに決定。
 「きしみ」はざっくり置いてみて、それらと違う片手で打てる場所には「だあ」を置いてみました。


 それと……課題を打つには【るも】の2文字も置かなきゃダメですね……。


アンシフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ── ■_ と_ は_ ば_ ■_ ■_
C き_ し_ う_ て_ ■_ ゆ_ ん_ い_ か_ た_ け_ ■_
B _■ _■ _み _■ _■ _ゃ _っ _ょ _ゅ _め …… _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

右シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ぞ_ そ_ こ_ ご_ ぽ_
C ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ く_ の_ つ_ ほ_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _■ _■ _を _ど _も _ぼ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

左シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ よ_ ■_ !_ ■_ ■_
C だ_ さ_ あ_ ■_ ■_ ず_ る_ す_ ま_ で_ げ_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _や _が _、 _。 _? _■ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _


 「も」はちょうどいいところがあってよかった……のですが、「る」がピタリと来る位置にはすでに「ず」がありました。
 ……やってみると、「ず」は1個ずらしても大丈夫そうだったので、これはずらしてそこに「る」を置いてみました。
 それと、ふと「さ」が置けそうな場所があったので、それもついでに。


 ……と、ここまではやっておいて、それから「ゃゅょ」に絡むカナを置いていくことにしましょう……まずは清音から。

アンシフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ── ■_ と_ は_ ば_ ■_ ■_
C き_ し_ う_ て_ ■_ ゆ_ ん_ い_ か_ た_ け_ ■_
B _■ _ち _み _に _■ _ゃ _っ _ょ _ゅ _め …… _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

右シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ぞ_ そ_ こ_ ご_ ぽ_
C ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ く_ の_ つ_ ほ_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _■ _■ _を _ど _も _ぼ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

左シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ よ_ ■_ !_ ■_ ■_
C だ_ さ_ あ_ り_ ■_ ず_ る_ す_ ま_ で_ げ_ ■_
B _■ _ひ _■ _■ _■ _や _が _、 _。 _? _■ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _


 ……ん、大体よさそう。そして今度は、濁音と半濁音か……。



アンシフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ じ_ ■_ ■_ ── ■_ と_ は_ ば_ ■_ ■_
C き_ し_ う_ て_ ぎ_ ゆ_ ん_ い_ か_ た_ け_ ■_
B _ぴ _ち _み _に _ぢ _ゃ _っ _ょ _ゅ _め …… _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

右シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ぞ_ そ_ こ_ ご_ ぽ_
C ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ く_ の_ つ_ ほ_ ■_
B _■ _■ _■ _■ _■ _■ _■ _を _ど _も _ぼ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _

左シフト

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
D ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ ■_ よ_ ■_ !_ ■_ ■_
C だ_ さ_ あ_ り_ ■_ ず_ る_ す_ ま_ で_ げ_ ■_
B _■ _ひ _■ _び _■ _や _が _、 _。 _? _■ _Sh
A _ _ _左 左_ _白 白_ _右 右_ _ _ _ _


 パッと打ってみて、とくに忘れちゃいそうなのが、「ぴ」と「ぢ」だった……ので、これらは『微妙に打ちにくそうで、それぞれの清音に近い場所で、かつ簡単に打てて印象に残りやすいところ」にそれぞれ置きました。打ってみると違和感はないし、近くに似たカナがあるから連想も聞くし、これは大丈夫そう。
 のこりの濁音も、清音の位置から連想できそうなところにおいてみました。打ちやすさについてはあまり考えてないですけど、しっくり来そうな位置には来たと思うので、たぶん慣れた後になってから「あっ、これはダメだな……」みたいなことになるとかいうような、そういう不安はあまりない感じ。
 「イ段のかなは、イ自身を除いて全部左手の片手操作で入力する」ってのは、結構重要なことで……これがないと「イ段かな→ゃゅょ(→う)」のつながり間がバラバラになってしまって気持ちよくなさそうなので、そのあたりのイメージが揃うようにしてみました。


 ……さて、こんな感じでやっていると、ものの見事に「右シフトの左手領域」はスッカラカンのままになってしまいますね……なんでだろう。
 右親指と、左手かな……ってなると、なんかあまり速くは打てなさそうなので、そーゆー苦手領域には「頑張らなくてもいい、ゆっくり使うことが前提のカナ」とかを置けば、『頑張っても一人前の速度は出せない左手にも優しい入力法』が出来そうですね……なにか特定の意図を持って、この領域を振る活用してみたいな。
 うーん……このあたりは後日、ということにしようと思います。 


 ──後日続く。──

【2011年06月19日追記】
 ただいま、『バスケット方式』で作った配列を、さも『優先順着席方式』で作ったかのように書いてみるテストを、(かなりざっくりなのですが)やっているところです。


 後続の記事は↓になります。


 なお、先頭記事は↓になります。