かえで****あすか配列のつくりかた──『きょうれつなかいかんが、(あ)たまのなかにつき(ぬけ)ていくの(……)これいじょう(さ)れた(ら)もう、(あ)たまがまっし(ろ)になって、はじ(け)るかも(……)。』

(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──『すきでしかたないの(……)うんと(あ)いして(。)』 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──アイツに『だからぁ……なんで「キモチイイ?」って訊き方なの?それって演技の強要だよ!?』と囁いてみたい。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:かえで****あすか配列のつくりかた──構想編、または妄想編。 - 雑記/えもじならべあそび)
(元ネタ:(思考実験)『バスケット方式』で作った配列を、さも『優先順着席方式』で作ったかのように紹介するとか、そーゆーのってアリなんだろうか。 - 雑記/えもじならべあそび)
(過去:「かえで****あすか」について、速度コンテスト?をやります。 - 雑記/えもじならべあそび)
(現実:(memo)「かえであすからしさ」とは何か……。 - 雑記/えもじならべあそび)

 毎度のように、このネタは↓の小さい方(あすか)が喋っているものだと思ってください*1

 これは思考実験です。現実の配列設計を正しくトレースしているわけではありません。

「左右の区別」と「並べ始めること」、どっちを優先しようか……。

 前回は、↓のように左右の分別をしました。

── 左手 右手
カナ きしうてなあ すかたいのんとで


(from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20110504/1304520969 )

 そして、今日はそれを早速並べよう……と思ったのですが、何か、ふと嫌な予感がしました。
 もしも並べてみて、あとからまずいと気づいたらどうしよう?と。


 一発でできないと、あとでごちゃごちゃと微調整することになる……それはちょっと避けたいな、と。
 そうすると、はじめから「全部を左右に分けられるだけ分けてから、位置を決めていく」ほうがいいのかも……とかんがえました。
 そこで、今日は↑の表を配字せずに、残りの文字について左右への分別をしてみようかな、と。

そしてテスト文再び。

 そうと決まれば、やることは前回と同じ、ですね……。

 ひらがな自体は表のとおり90文字弱存在する。そのうち、この日記における文字の使用頻度は「いうんかしとてなのはたすにでき」のみで49%、「いうんかしとてなのはたすにでき、くまっがるもこつ。じれりーょ」のみで、全体の73%に達する。ひらがなの使用頻度は非常に偏っている。


(from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20060919/1158684702 )

 今日は、前回分別した49%の分に続いて、もう少し広い範囲の73%分を整理してみようと思います。
 それと、前回整理できなかった「てにをは」の「は」「に」についてもフォローしなきゃ。


 そんなわけで、前回と同じくテストワードを作りつつ、それを左右に分離してみます。
 今日のテストワードは……【きょうれつなかいかんが、(あ)たまのなかにつき(ぬけ)ていくの(……)これいじょう(さ)れた(ら)もう、(あ)たまがまっし(ろ)になって、はじ(け)るかも(……)。】でしょうか。
 長いですね……それなのに「と」「す」「で」「く」「ー」「ょ」は取りこぼしてるし、「あ」「ぬ」「け」「……」「さ」「ら」「ろ」は足りてないし……と、ちょっと厳しいテスト文になっています。

「……」なのか、「…」なのか、それとも「・・・」なのか。

 私はちょくちょく『……』って書きます。もちろん手書きではテンをいくつか省いたりする……のですが、書き言葉で使うときには、ふつうに三点リーダー2個を並べます。
 「……」と「…」と「・・・」について、どれが国語的に正確か?とかいう問題はあるかも……という気はするのですが、そういったものを抜きに考えても、「……」で使う用法が多そうな感触があるので、かえであすかでは「……」を出せるようにしたいと思います。

さぁ、左右に分けてみよう。

 前回と同じですけど、もちろん『きょうれつなかいかんが、(あ)たまのなかにつき(ぬけ)ていくの(……)これいじょう(さ)れた(ら)もう、(あ)たまがまっし(ろ)になって、はじ(け)るかも(……)。』って文字の羅列だけが打ちやすくなっても、全然うれしくはないわけです。
 こーゆー文章を含めて、それ以外の文章も打ちやすく……しかも、それなりに整然と分別されなきゃいけないわけで。


 前回は「すきでしかたないのうんとあて」を左右に分別しました。

── 左手 右手
カナ きしうてなあ すかたいのんとで

 前回の分別対象から外れていて、かつ今回分別するべきなのは『つぬくこょされらがまろにっ、はじけるも…。』の22文字になります。
 そして、振り分けの基本ルールは、いつものとおり……

 アの段──なんか……すごくリバーシブルばっかりな印象。ざっくり右手担当!って感じ。

 イの段──攻めな【きぎしじちぢぢにひみり】は、諸事情で左手担当!って決めたけど……リバーシブルな【い】だけは、絶対右手だよね……。

 ウの段──イの段とは、まるっきり逆という印象。受けの【う】は絶対左手だけど、ほかは全部攻めかリバーシブルっぽい……ほとんど右手担当な予感。

 エの段──なんとなく、受けっぽい……左手担当、かな。

 オの段──バリバリの攻めって感じだから……右手担当で。


(from http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20110430/1304096669 )

……の原則に従ってみよう、と。

実際に分けてみると、やっぱり例外はあるみたい。

 

── 左手 右手
カナ れにじ つぬくこょさらがまろっ、はるも……。

 『け』はバリバリのタチって感じ。これが左手ってのは違和感が……やっぱり右手側だよねぇ。
 『さ』『ら』はリバっぽいけど、印象としては受けっぽい……これは左手側かな。
 ……そうすると、

── 左手 右手
カナ れにじさら つぬくこょがまろっ、はるも……。

……って感じに振り分けられることになる、と。


 前回のとあわせると、こんな感じ……

── 左手 右手
カナ きしうてなあれにじさら すかたいのんとつぬくこょがまろっ、はるも……。

 うーん……なんか、偉い人からツッコミが入りそうな予感がすることに気づいた……。

交互打鍵って何それ?美味しいの?

 日本語に限らず、キーボードで文字を入力する手順って、結構「交互打鍵率」ってのにこだわる例が多いですよね……。
 でも、かえであすかでは、それを基本的には気にしないことにしています。その理由はけっこうシンプルで……

  • 「攻め」→「受け」→「攻め」→「受け」→……って並ぶときには、「攻めのカナ」は攻め同士、「受けのカナは受け同士」で同じ側の手においておけば、交互打鍵率なんか計算しなくても、だいたいしっくり来るはず。
  • リバーシブルのカナ」は、「攻め」「受け」「リバ」のカナと入り混じって使うから、器用な手の側に集中させて「手の器用さでさばく」のが、一番シンプルで迷いのない解決法になると感じている。
  • 結局、計算するのがメンドクサイし、私が作りたいものにとって「交互打鍵率の高い入力法」であるかどうかなんて全然関係ない。

 うん、すごくテキトーですね(笑)。でも、これで十分なんじゃないかと感じています。
 機械的にコピータイピングをするなら、上に挙げた考え方は絶対ダメだと思う……けど、私が作りたいのは「囁くように使うもの」なので、機械的な性能よりも「日本語のカナがそれぞれに持っている、キャラクターを活かす」ことのほうが、はるかに重要だったりします。
 こんな考え方で、ほんとにきれいに収まるのかなぁ……って不安になるところはあるのですが、まぁなんとかなるでしょう!と、今のところはそう考えているところです。


 かえでライティあすかの場合、「リバーシブル」のカナを右手に集めることにしているのですが、リバのカナって出現頻度が大きめなので、結果として「右手に負担が偏る」ことになる……のですが、これも上記の理由があって許容することにしています。
 ……というか、「許容」ではなくて、「積極的に、そうしている」ってこと、ですね。


 多くの人間は左半身側に心臓があって、それゆえに左側のほうが「感度」が高いんですよね……そして多くの人間は右利きなので、結果として対面したときに「自然と上手くいく」わけです*2
 かえであすかでは、そんな「体のつくり」に逆らったりせず、自然をありのままに受け入れたいんですよね……「身体」にも「言葉」にも正直な、そんな入力法になってくれるようにしたいな、と考えています。
 ……って、なんか悶々としてきちゃったので、今日はおしまい。
 次回は引き続き、残りのカナの割り振りをしたいと思います。


 ──後日続く。──

【2011年06月19日追記】
 ただいま、『バスケット方式』で作った配列を、さも『優先順着席方式』で作ったかのように書いてみるテストを、(かなりざっくりなのですが)やっているところです。


 後続の記事は↓になります。


 なお、先頭記事は↓になります。

*1:タイトルの言選りは、和文入力用のカナに占める「いうんかしとてなのはたすにでき、くまっがるもこつ。じれりーょ」の割合が73%あることに由来してます……とはいえ、このタイトルだと「と」「す」「で」「く」「ー」「ょ」は使うのをあきらめてるし、一方で「あ」「ぬ」「け」「……」「さ」「ら」「ろ」は足してるしで、ちょっと文字の選び方が偏ってるんですよね……。

*2:もっとも、対面したときに上手くいく……ってことは、背面を扱うときでもそうなるように工夫しないと、いろいろと勿体無いよ?ってゆー意味にもつながるんですけどね。背面は、摩擦慣れしてない神秘の宝庫だと思うし。