プロケーブルトランスとプロケーブルスタンドを検証用に買おう……と思ったのだけれど、前者は保留に。

(未来:プロケーブルスピーカースタンドのカラーバリエーションに「黒染」はない……困った。 - 雑記/えもじならべあそび)
(未来:「却下されることを前提で」トランスやさんに見積もり依頼を出してみた……。 - 雑記/えもじならべあそび)
(参考:PRO CABLE - ダウントランス・アイソレーショントランス -)
(参考:http://www.procable.jp/products/star3000-100.html)
(参考:ダウン&アイソレーション・電源トランス、1500W・200V専用仕様)
(参考:アイソレーション電源トランス1500W・100V専用仕様・ミュージシャンズ電源)
(参考:http://www.procable.jp/products/hataya.html)
(参考:スピーカースタンドの最終回答!・スピーカースタンド革命!)
(参考:電源トランスメモ。 - 雑記/えもじならべあそび)
(参考:メモ。 - 雑記/えもじならべあそび)
(参考:メモ(&プロケーブルスタンドメモ&写真添付)。 - 雑記/えもじならべあそび)


 んー……自作で作るような「単一機器専用の絶縁トランス」なら、たいていは一つの機器ごとに一つの絶縁トランスを使うしかないし、まぁ「びりびりと来る程度に弱く感電する可能性については覚悟して使うなら」漏電遮断器は必要ない、のだけれど。
 それと、【シャーシが専用アース線によってきちんとアースされている機器のみをつなげて使う】のであれば、シャーシを触ることによる感電の危険もないから、その意味では問題ない、と。


 ただ、問題なのは「専用アース線を引き回せない2台以上の機器に対してこの絶縁トランスの電源を引き回して、機器同士のシャーシ間に電位差が発生した場合」だろうか。
 こういう場合、普通は「接続ケーブルに含まれているグランド線を通して電位差が解消されるから、ぴりぴりとはこないことになっている」のだけれど、微妙に音質に影響はする。


 「アースをつなげられない機器は使うな!」と明示してあれば、究極的には漏電保護装置など必要ない。
 漏電保護装置は「200Vが100V線へと漏電すること」などではなくて、R極かT極から出てS極へと戻る本来の経路に対して「機器にかかった電位がシャーシから人体を通じてアースへと流れる(=電気【回路】以外の部分へと電気がもれる)」)ことを検出するため」のものだから、プロケーブルさんとこの説明にあるような理由によって漏電遮断器の必要性が決まるわけではないんですよね……。


 ハヤタリミテッド製の同社向け絶縁トランスには、しっかり漏電遮断器が付いていた(家庭向けで、かつトランスの原理をわかっていない人が使うといわれれば、メーカー側では絶対につける)……のだけれど、これはメーカー側が「コンセントの形状からしてアース線のない機器がつながれる恐れがある」ことを危惧して、こういう仕様にした……のかも。
 スター電器製の同社向けトランスでは、一回だけ発注した?らしい最廉価モデルにのみ漏電遮断器が付いていて、ほかの高級機?にはただのブレーカーしか付いていない。うーん……この「一番安い奴」の解説ページには「個人向けの安全性を考慮して」漏電遮断器をつけたようなことを書いていたのだけれど、高級機のほうには「漏電遮断器は不要」とか書いてあって、いまいち理解しがたいところがあったり。


 ……で、絶縁トランスについては、自作でもない限りは「漏電遮断器が付いているもの」以外を買うつもりがないので、今回は却下……ということに。
 このあたりは【電源トランスメモ。 - 雑記/えもじならべあそび】に書いたとおりの仕様で実際に発注をかけられるかどうか、という点について、スター電気へと直に見積もりを取るほうが早いのかもしれない。
 個人的には「内部回路のわからない200V/100V共用トランス」よりは、「内部回路がわかっている200V/100V共用トランス」のほうがよほど魅力的だし、それこそ倍額出してでも発注したいくらいという感じなので……このあたりは要検討かな。
 ……もっとも、自分で発注すると「非めっきコンセント」がらみの部品調達で悩みそうなのだけれど、そういう部品関連はメーカーさんで何とかしてくれるのかしら?そこまで確かめないと厳しそうな気はする。
 実際に発注するなら

  • (効果はわからないけど)非めっきコンセントオス。
  • (効果はわからないけど)非めっきコンセントメス。
  • 内部トランスの仕様は次のとおり。
    • オートトランスはダメ。絶縁トランスにする。静電シールドもつける。
    • 1次側結線は「100V/200V共用」対応となるよう、2分割巻き。
    • 2次側結線は「中点接地100V」と「中点接地117V」の2系統。これは中点を共用にした5タップ式でもいいし、全く別の系統にした3タップ式×2系統でもいい(中点はアースにしか使わず電力を取り出さないので、どちらでも音質と安全性に影響はない)。この中点極はV極とみなして、おなじく2次側であるU極/W極と一緒に下記の漏電遮断器を通す(V極のアース接地は漏電遮断器経由にすること!)。
      • コスト的に厳しい場合には、2次側の117V系統は却下……ということで。
  • (実際にあるのかどうかは解らないけれど)中点接地100V用に使える、中点欠損保護付きの単相100V用漏電遮断器を電源スイッチ兼用として2次側の遮断用につける。1次側は遮断器をつけず(あるいはここにも漏電ブレーカーをつける……コスト的に厳しいけど、こうするほうが「トランスを触って感電」を防止できるので安全性は向上する)、「1次側コンセントを抜き差しするときには漏電遮断器を切ってから操作すること」という注記をつける。
    • 漏電遮断器は、中点接地という構造上、100V系と117V系にそれぞれ一つずつ必要。
      • ……ってことは、中点共用のオートトランスもどきな「中点を共用にした5タップ式」ではダメで、必ず「全く別の系統にした3タップ式×2系統」にしなきゃダメ、ってことか。117V機器が少ないことを考えると、117V機器用の給電系統は省略してしまうほうがいいのかも。

 実際に発注できたとしても、たぶんプロケー価格の倍くらい(117V系まで理想通りに作れば3倍くらい?)はかかると思う……けど、前に書いた話のとおりにいけば、倍の価格を突っ込んで特注しても、十分それに見合うものができる。


 ……で、スタンド。
 (認知領域での)ロジックと特許は変だとおもうのだけれど、(実験領域での)現物と調整方法は「実験して得た結果」だからたぶん大丈夫だろう……と。
 地震対策としては、「あの支柱を通せる穴を4個開けた板」を用意して、支柱の上から板をかぶせてしまう(それに合うオモリも必要かな)方法が、一番手っ取り早く効果がありそうな気も。
 うーん、原理が解明できたらいいなぁ……。
 ついでに、あの特許に触れることなく(既知の技術と配置の工夫だけで)同じものを再現できたら面白いだろうなぁ……今のところ、音響レンズならぬ音響レフ板と、普通のスピーカスタンドを組み合わせることで、同じことが実現できるのでは?という気がしていたり。
 こちらは、予算が確保できたら実際に買って、特許や解説本文との整合性についての検証を行ってみたいところ。

(同日1343追記)プロがプロケーブルトランスを使うときの配慮点。

 ……漏電遮断器が付いていない時点で「最低でもマイクロホンを受けるミキサーの接地を義務づけ&トランスとステージ機器側アースの導通抵抗確認、なければトランス側アースとステージ機器シャーシの接続」あたりは必要になりそう(使用禁止にする必要はない)。
 ステージ上で電撃を喰らったりしたら、アーティストは二度とPAマンを信用してくれなくなるかもしれないから、そのあたりの対策には抜かりはないと思うけど。
 このあたりは「トランスに接続された機器だけがアースされていればいい」というものではないだけに、いろいろと運用ノウハウが必要なのかも。

2008年5月13日23:43:44追記。

 よくよく考えてもみれば、「感電防止」のために「漏電遮断器」を付けても、漏電遮断器の感度が低ければ無意味……ということになってしまうから、感電防止という観点から漏電遮断器をつけるというのは、ムダ……ということになりそう。
 うーん……このあたり、もう少し調べてみる必要があるのかも。